ドラマ

フジテレビ月9ドラマ「失恋ショコラティエ」第11話(最終回) 感想続き

ドラマ「失恋ショコラティエ」第11話の放送直後の感想では、なんとなく支離滅裂で何にがっかりしたのか伝わらないまま、一方的に怒りをぶちまけて感想を書くのを放棄してしまった形になってしまったので、改めて締めの感想を書いておきたいと思います。

最終回を見て、爽やかエンドにするなら、最初から不倫なんか描か無ければいいのにと思いました。少なくとも体の関係は持たせずにキスまでにしておけばいいのに、職場の2階で同棲までしていたのに、何事もなかったように家庭に戻るっていうのもおかしな話ですよね。

不倫肯定ドラマととられたくなかったからなのかも知れませんが、世の中に退廃的であったり背徳的であったりする恋を描いた文学作品はいくらでもあるし、これはドラマなんだから、「人間て、こんな愚かな面もあるよね」で良かったと思うわけです。

もちろん、不倫は倫理的にしてはいけないこと、紗絵子(石原さとみ)も爽太(松本潤)も何のペナルティーもなく幸せになるなんて結末にしてはいけないけど、ドロドロに苦しんで、それでも一筋の光明が見られる、そんなラストにして欲しかった。

自分がもっとも不満だったのは、紗絵子があんまり爽太を好きじゃ無いように描かれていたことです。公園のシーンは「あっさり、バイバイしてんじゃねーよ!」と思いました。

紗絵子が爽太に、子供ができても全然動揺しなかった、爽太と一緒にいられなくなるのが怖いとかいう感情も全くなくて、これが自分にとっての現実で、爽太とのことは逃避に過ぎなかったんだと言いますが、これって結局、魅力的なチョコレートを生み出せなくなった爽太くんにはもう興味はないわ、子供もできたし旦那の方が生活力もあるしやっぱり私帰るわってことで、なんだこりゃー!(ノ`Д´)ノ.:・┻┻

バレンタインイブの涙は、爽太も自分と同じ気持ちでいてくれたのが嬉しくて、それを止めるって言われて哀しくて泣いたんじゃないの?食器を一緒に買いに行って欲しいって言ったとき、「爽太くんがいい、爽太くんじゃなきゃダメなんだ」って強く訴えかけるような眼差しで言ったのは、本心からではなくタダの駆け引きだったの?と数々のエピソードが台無しになったことに疑問が次々と浮かんできました。

我ながら痛いなあと思いますが、それほどに紗絵子が爽太を好きだということにこだわるのは、やはり、さとみちゃんが演じているから、正直このドラマの話を目にしたときは、さとみちゃんの演じる紗絵子という女の子がイヤで仕方無かったんです。

高校生の頃から男を次から次へと取っ替え引っ替え、彼氏がいても他の男に色目を使う、ついには不倫に突入と月9史上最低のヒロインを何でさとみちゃんがと思いました。

だけど、このドラマがさとみちゃんにとって、これまでのイメージから脱皮する挑戦だって事はわかるので、ファンとして応援しようと思ったんです。そして、何とか紗絵子という不可思議な人物を自分なりに理解しようとして、たどりついたのが、紗絵子は爽太が好きだから、小悪魔な振る舞いも、誘惑するような言動もすべて爽太に好きになって貰いたかったからと思い込もうとしてたんですよね。結局、私も爽太と同じく、紗絵子の虚像を作り出してそれを信じ込もうとしてただけでした。

紗絵子の事ばっかりですけど、爽太についてもイジイジしすぎて主人公として情けないというか、アニメ「エヴァンゲリオン」の碇シンジと同じで、結局同じ所を堂々巡りして成長のない主人公というのはカタルシスを感じられなずイライラしてしまうんですよね。

不満ばかりで申し訳ありませんが、思えば、第1話の感想で書いた、「このドラマは、さとみちゃん演じる紗絵子の可愛さと小悪魔な言動に萌えるドラマだ」というスタンスを最後まで貫いていれば、最終回もきっと楽しめたのかなと後悔しています。

あ、その面では、素晴らしいドラマで、「ガトーショコラとマカロンの合わせ技なんて、卑怯だよ、ぷんぷん」を始め、数々の紗絵子の萌えシーンや、爽太との初めての逢瀬で魅せた妖艶な肢体、謎めいた表情など、さとみちゃんがその魅力を最大限に発揮したドラマだったと思います。

今度は、もっと普通の、少なくとも倫理的な問題のない恋愛ドラマで、またさとみちゃんの演じるヒロインを見たいです。(つまり、リチプア2希望!)

Return Top