ディア・シスター

俺 美咲のためなら死ねるよ 木曜劇場「ディア・シスター」第4話 感想

木曜劇場「ディア・シスター」、このドラマ凄く楽しいです!。

ハチの活躍ぶりや、美咲の葉月への節約至難、美咲と店長との軽妙な掛け合いなど、ハラハラしたり笑ったりとあっという間の1時間でした。

さて、それでは、いつものようにネタバレ感想を書いていきます。

ボディーガード ハチ

今回のMVPはなんと言っても、岩田剛典さん演じる櫻庭永人でしょう。出番は少なかったですが、ピンチに颯爽と現れ、美咲を救った所は格好良かったです。

ただ、直前のさとみちゃんからのLINEで尾行しているのが永人であることが推測できてしまっていたので、尾行についてはあまり緊迫感はありませんでした。これはさとみちゃん、痛恨のミスですね。

また、登場のセリフが、「それはどうかな」という、あまりにベタなセリフで、美咲が助かってホッとするよりその登場の仕方に笑っちゃいました。(^_^;

永人は酷いケガでしたが、多分相手の清水は無傷なんでしょうね。永人は「おっさんは、俺がボコボコにしてやったから」と言っていましたが、実際にはボコボコにされていました。(^_^;ただ、決して永人が弱かったからではなく、恐らくわざと一方的に殴られたんだと思います。

それは、スケボーの大会があるので、相手にケガをさせて傷害罪で逮捕されるようなことになったら、応援してくれた周り人に迷惑をかけると思ったから。また、美咲だけ先に逃がしたのは、逃げる時間を稼ぐためと、殴られている姿を見られないようにするためかなと思いました。

「俺 美咲のためなら死ねるよ」のシーンは、映画「ボディーガード」の主題歌、ホイットニーヒューストンの「オールウェイズ・ラヴ・ユー」が脳内で流れました。でも、美咲は真剣な表情で、「そういうの全然嬉しくないから、今度言ったら絶交する」と嬉しがるどころか永人に怒ります。

美咲の「死」という言葉に対する敏感な反応はやはり自分のことがあるからなのかなと思いました。

それでも、美咲が心配でずっと,家に入るまで見届けていたという永人に対し、「ハチがゲイじゃなかったら絶対好きになってたよ」という美咲。この時の永人の何とも言えない複雑な表情が切ないですね。

来週はいよいよ、ゲイではないことをカミングアウト(元々の意味とは逆ですが)して美咲に告白するみたいです。美咲は宗一郎(田辺誠一)の事がまだ好きなようですし、宗一郎との子供のこともあるので、前途多難ですが応援したくなりますね。

あ、予告で永人が美咲にキスしそうになってましたが、多分美咲に寸前で逃げられると思いますよ。

店長は美咲の天敵!?

前回、萩原姉妹と美咲がもっと絡んで欲しいと書いたら早速きました。誰かに付けられていることを感じた美咲が逃げ込んだのは、オーガニックカフェ「APPLESEED」でした。

周囲の人々をことごとく自分の味方にし虜にしてしまう、まるで某海賊漫画の海賊女帝のような力を持った美咲に対し、まったく興味を示さないこの世でただ一人りの人物である、「APPLESEED」の店長こと、萩原陽平(平山浩行)ですが、いきなり店に飛び込んできて「つけられてる」という美咲の言葉を信用し、なんだかんだ言いながら美咲を家まで送ってくれるというのは、まあ、とりあえず誰にでも優しい男なんだなと思いました。

自らの魅力で誰でも思いのままに操ってきた美咲に対し、まったくなびかない様子の店長は、ある意味で美咲にとって天敵と言うべき存在かも知れませんね。

そんな二人ですが、葉月との扱いの差に文句を言う美咲に対し、我関せずという感じの店長とのやりとりなど、軽妙な掛け合いが毎回面白いです。店長と会話する美咲は普段とは違い、「ちやほやされない感じが心地よい」と感じているように思えました。

いつも周りにちやほやされていて、それはそれで嬉しいけれど、結局持ち上げられているだけという寂しさを美咲は感じていたのかなと思いました。

そう言った意味では、店長は美咲の本音を引き出してくれる唯一の人物で、これはまさかの美咲×陽平がくっつくラストがくるか?いや、ナイナイ(ヾノ・∀・`)

陽平にはこれからも、義兄(候補)として、美咲の素顔を引き出していって欲しいですね。

美咲は葉月がうらやましい?

朝から区役所を辞めたことで口喧嘩をする七重と葉月を見て美咲が、「お姉ちゃんとお母さん見てるとイライラしてくるんだよね、仲いいんだか悪いんだか全然わかんない」って言っていましたが、その美咲の様子に本音でぶつかり合っている二人が内心羨ましく思ってそうに感じました。

七重は美咲には甘いだけで、あまり叱ることも無かったみたいで、また、何か重要なことがあると決まって葉月を頼りにしてきたと美咲が言っていましたので、美咲はそんな風に母親に接してもらえる葉月が羨ましいと思ってそうですよね。

また、宗一郎からの電話に嬉しそうに話す葉月の様子を寝室から聞いている美咲の苛立ちと苦しみを綯い交ぜにしたような表情は、宗一郎への想いを隠すこと無く宗一郎にアタックできている姉に対する嫉妬とその子供を宿しているのに喜べない自分への悲しみの様なものを感じました。

葉月×宗一郎

葉月と宗一郎との食事デート(?)での会話。

葉月「元教え子を恋愛対象として見る事ってあったりするんですか?」、
宗一郎「(やべー、おま、何聞くんだよ)そうだな、教師と生徒とはいえ、男と女には変わらないからな、恋に落ちるときは落ちるんじゃ無いかな(良し、無難に答えたぞ)」

宗一郎はあきらかに美咲の事を念頭に答えていますね。何も知らない葉月がちょっと気の毒になりました。

節約生活

突然、節約思考に目覚め、電気の点けっぱなしや、雑誌の無駄買い、果てはお風呂の水の節約までことごとく葉月に説教するようになった美咲。

あまりの豹変振りに、なぜ、今まで言わなかったったんだと思いましたが、これまでは、葉月が公務員という安定した職業についていたので、お金の心配がなかったということなんでしょうね。

美咲がこれまでもそういう生活をしていたと言っていたことから、あらためて、第1話の美咲の部屋を見直してみると、確かに小っちゃな炊飯器と電気ケトル、フライパンは見て取れるものの家具も殆ど無くシンプルな部屋で、キャバクラで働いていても倹約していたことがうかがい知れます。

美咲がずっとそういう生活をしていたということが明らかになり、私の中の美咲の印象がどんどん変わってます。

バジル=あなたを愛しています

陽平との食事をキャンセルして「初恋の人に会った」と正直に話す葉月、「萩原さんにはウソをつきたくないです、萩原さんが正直な方だからだと思います」って、残酷な正直さの典型ですな。

姉の上杉 香織(堀内敬子)が、二人がうまくいっていると勘違いして陽平の傷口に塩を塗るようなことを言うのも面白かったです。

別の日には、「実は今度イタリアンを作ることになった」と陽平に話す葉月。これを聞いた元イタリアンシェフの陽平が張り切らないわけがありません。バジルをプレゼントしたり、料理のアドバイスをしたりと楽しそうに教えていましたが、葉月から料理を作る相手は実は先生だと聞いたあと、真面目な顔をして、「俺のこと、もて遊んでるわけじゃ無いですよね」って、女子高生あたりが遊び人の彼氏に言いそうなセリフに笑っちゃいました。

更に、「気持ちは知ってるけど、答えられないから知らない振りをしているだけですよね」って、いえいえ葉月は全然気付いていなかったですから、天然だから気をつけろって、美咲が言っていたのにこの店長は純粋バカ真面目過ぎる。そこが愛すべき人物なのですが。

さすがの葉月も陽平の気持ちに気がつき居心地が悪くなってそそくさと帰ろうとしますが、バジルはしっかりと貰っていく所は、意外とちゃっかりしています。

その後の陽平の「なんであんなこと言ったんだ」と落ちこむ様子に背中をポンとたたいて慰めたくなりました。

ラストで陽平がバジルを見つめながら黄昏れていたので、バジルになんか意味があるのかなと思って調べると、

「バジルは愛の印、涙で清められた愛の象徴だそうで、イタリアでは小さな愛と呼ばれ、身につけて異性の前に立つと『あなたを愛しています』」という意志表示になりました。」(弥生おばさんのガーデニングノート「花と緑の365日」さんより

……。陽平、遠回しすぎる。

それにしてもバジルにも花言葉(神聖、高貴、好意、良い望み、何という幸運。)があるんですね。初めて知りました。

姉妹揃ってお金持ち

葉月が見ていたネットバンキングの画面で、これまで毎月の積み立て8万円、ボーナス月には25万円×2回とこれだけで年間146万円の貯蓄となり、葉月には大学卒業してからこれまでにトータル1千万円近い貯蓄があるものと推定されます。

第1話で美咲が葉月の通帳を見て悪そうな顔でニンマリしていたのは、葉月の貯蓄額を確認して、これからの自分の計画である、「仕事を止めさせる」、「引っ越しをさせる」等を実行しても大丈夫とほくそ笑んでいたのかなと思いました。

この、ニンマリ顔があったので、100万円を引き出したのはてっきり美咲だと思わされていましたがまさかの母親で完璧に騙されました。

ちなみに第一話で美咲が見た葉月の通帳は、松下さんがCMをしているJAバンクの通帳のデザインではありましたが、名称は「ふれあい銀行」という架空の銀行になっていました。

対する美咲の預金も相当なもので、銀行は葉月とは違う「そよかぜ銀行」という名称のこれも架空の銀行ですが、残高はおよそ1200万円と、多分葉月より多いですね。この分だと、目標の2400万もそう無理な話ではないのかなとも思えますが、この預金がすべてこの1ヶ月の美咲の稼ぎだけとは到底思えないんですよね。

確かにキャバクラ嬢の中にはこのくらい1ヶ月で稼ぐ人もいるようですが、これまでも倹約してきたかのようなセリフや、清水に言った、「お金でなんでも手に入ると思ったら大間違いですよ」というセリフから、何か切っ掛けがあってお金には相当ナーバスになっているところが見て取れますので、恐らく美咲の場合は、これまでの8年間でキャバクラ嬢などをしながらコツコツと貯めてきたのかなと思いました。

ヤッパリ詐欺師だった渋川

見るからに怪しい雰囲気を醸し出していた七重の婚約者の渋川 真司(渡辺裕之)は、やっぱり結婚詐欺師でした。

でも渋川がマンション購入詐欺ではなくて結婚詐欺で、ある意味数千万のマンションを契約して借金地獄に陥るよりはましだったと言えるかなと思いました。400万円は高い授業料ですが。

渋川についてアッサリ終わったことで、ここは、あまり借金などでドロドロした重いドラマにしたくないという脚本家の方の配慮を感じました。

意外と小物だった清水 龍太郎

キャバクラの常連客の清水 龍太郎(前川泰之)から貰ったプレゼントを速攻で質屋に売りに行く美咲に笑いました。

MACHIKOから美咲をお仕置きするように依頼された清水ですが、てっきり美咲を陥れようといろいろ画策してくるものと思っていたのに、MACHIKOの差し金でガラの悪い客に美咲が絡まれたときも、黒服に言って助けてくれたりと実は美咲の味方をしてくるというのは意外な展開でした。

ここで油断させておいて、どんでん返しがあるのかもと身構えていたのですが、結局、その正体は横浜のキャバクラで働いていた美咲に一目惚れし、それ以来ずっと美咲を探していた単なるファンだと言うことが分かりました。

しかも、勝手に美咲の夢を「店を持つこと」だと勘違いしたりして実はちょっと思い込みの激しい痛い人でした。(ノ▽^)アチャー

美咲が清水を諭して言った、「お金でなんでも手に入ると思ったら大間違いですよ」という言葉に、美咲のこれまでの苦労と平坦でない人生を見た気がしました。

「人の心も人生もお金じゃ変えない」という言葉も美咲の経験からでた言葉なのか気になる所です。

美咲については、この他にも美咲がキャバクラからの帰り道に、よそ見をしていて酔っ払った葉月とぶつかったとき、相手を確認する前に自分の方から「ごめんなさい、すみません」と、直ぐに自分の非を認めて謝っていたことや、清水に襲われそうになってハチに助けられた時、無駄足を踏ませた警官に、「すみませんでした。」とちゃんと謝っていて、意外と常識人なところが見られるんですよね。

まあ、そんな美咲に対し、説教されて、「尽くしてやったのに何様のつもりだ?」と逆ギレしてしまう清水は、小物感ありありでした。

清水も、これでアッサリ退場の様です。

キャバクラ「La Seine(ラ・セーヌ)」

美咲の勤めるキャバクラの店名、「La Seine(ラ・セーヌ)」はセーヌ河という意味ですが、地引き網という意味もあるそうです。昨今問題になっている中国漁船の赤珊瑚密漁のように、男を根こそぎ持ってくつもりなんでしょうか?(^_^;

美咲がキャバクラに勤めていることは葉月には秘密かと思ったらあっさりばらしちゃったし。

葉月の美咲に対する、「27にもなってキャバクラ」発言に思わず、突っ込む所はそこか、キャバクラで働いていることはいいのか(^_^;と思いました。「無職の人にとやかく言われたくないんですけど」って、美咲と葉月の立場が逆転したのが面白いですね。

年齢の話は、調べるとキャバ嬢の平均年齢は23歳ぐらいでだそうで、アイドルなみに年齢制限がきつい業界なんだなと思いました。(大体の人が卒業する年齢で実際に制限があるわけでは無いですが)もっともナンバーワンの人は20代後半から30代前半までの人が多いみたいで、美咲がナンバーワンなのはある意味リアルとも言えますね。

キャバクラと言えば、清水の言葉から美咲が葉月のもとに来る前も横浜のキャバクラで働いていたことが分かり、また少し失踪していた間の美咲の生活がわかりました。

さて、話は変わりますが、キャバクラの客である西園寺の「山口百恵そっくりだよね」というセリフを聞いて、自分的にはそういうイメージはなかったのでネットで検索してみたんですが、さとみちゃんと山口百恵さんを比べている画像が有り、目の感じは若干違いますが、鼻筋と唇、顔の輪郭がそっくりで、さとみちゃんのファンの自分も新鮮な発見でした。

さとみちゃんは、山口百恵さんの主演ドラマ「赤い疑惑」のリメイク版にも出演しており、デビュー後しばらくは「第二の山口百恵」と言われていたそうです。(Yomerumo NEWS:第二の山口百恵と言われた石原さとみ

「赤い疑惑」は自分もDVDで見ていますが、オリジナルの方を全く知らないので、百恵さんと比べるということはなかったですね。

この西園寺については、美咲が別の人に指名されて席を立つ際、「10分で戻ってくるから帰っちゃ嫌ですよ❤」と言って、その後、別の女の子が沢山よってくるのですが、彼がかなり羽振りの良い客で美咲で釣って別の女の子で搾り取る店側のえげつない戦略が見て取れました。(^_^;当の西園寺は楽しんでいるみたいですけどね。

キャバクラの客の中では、唯一人美咲の「La Seine(ラ・セーヌ)」デビュー時からずっといる西園寺ですが、名前のついている客は西園寺と清水と田中(スタッフさん?)だけですので、西園寺も何かありそうだなと思いました。

あと、仁美達が、キャバクラの「田中」という客の恋愛話を「APPLESEED」でもしていたので、ヤッパリ2足のわらじだったみたいです。真智子の落ちこんで思い詰めた様子がこの後の美咲を巻き込むトラブルに真智子が絡んでいると誤解させるミスリードにもなりました。

「ディア・シスター」第5話 予告

ドラマ「ディア・シスター」の第5話の予告がyoutubeにアップされていました。

美咲の母子手帳を見てしまった宗一郎、美咲に告白する永人、来週もたのしみですね。

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