ディア・シスター

お姉ちゃんを幸せにする 木曜劇場「ディア・シスター」第8話 感想

木曜劇場「ディア・シスター」第8話。遂に美咲(石原さとみ)の本当の目的が明かされました。美咲にとって母親がわりでもあった姉の葉月(松下奈緒)にもらった目一杯の愛情を、葉月に「幸せ」という形で返したかったのかなと思いました。

それでは、いつものようにネタバレ感想を書いていきます。

死ぬまでにしたい10のこと

美咲のノートを見てしまった葉月が、美咲の真意を誤解してしまいます。

「APPLESEED」で陽平(平山浩行)に美咲のノートの事を相談する葉月に、美咲が持って来た結婚式のウェルカムボードを見せる陽平。一緒に渡された結婚式場の封筒の中には美咲からのビデオレターが入っていました。

ここで、美咲がビデオの中で話したことから永人(岩田剛典)のトレーラーハウスが、映画「死ぬまでにしたい10のこと」に出てくるトレーラーハウスにそっくりだったということを初めて知りました。このトレーラーハウスも伏線の一つだったんですね、映画を観ていないのでまったくわかりませんでした。

さて、ビデオの中で映画「死ぬまでにしたい10のこと」の原題が「My life without me」であり、直訳すると「私なしの 私の人生」つまり、「死ぬとわかって死ぬまでにやりたいことを考えた女性の話では無く、死ぬとわかって自分が死んだ後に残された人たちの人生を考えた女性の話だった。」と語る美咲

さらに美咲は、就職がうまくいかず自信を無くしていた葉月に、昔二人で書いた、「死ぬまでにしたい10のこと」を思い出せば、葉月は自分が考えているよりもずっと生きたいように生きてることがわかる、だから自身を持ってと言います。

美咲の言葉で昔「死ぬまでにしたい10のこと」を書いた紙のことを思い出した葉月は陽平と一緒にその紙を埋めた家の近くの(第1話で美咲が隠れていた)あの公園に向かいます。

そこで見つけたタイムカプセル(お菓子の缶)を開けると、中には通知表や文庫本、おもちゃのアクセサリーなどと一緒に、二人が「死ぬまでにしたい10のこと」を書いた紙が入っていました。ちなみに一緒に入っていた美咲の数学の答案用紙の点数は18点でした。
(^_^;

それぞれの「死ぬまでにしたい10のこと」を順番に読み上げていく陽平。
葉月は

  • ①一人暮らしをする。○
  • ②朝帰りをする。○
  • ③ベニスに行く。×
  • ④オーロラを見る。×
  • ⑤陶芸教室に通う。○
  • ⑥お母さんと仲良くなる。○
  • ⑦好きな人に思いを伝える。○
  • ⑧結婚する。×
  • ⑨結婚式で自分でデザインしたドレスを着る。×
  • ⑩幸せになる。

(○×は出来たかどうか)

②の朝帰りをするって、(^_^; この時、葉月はまだ高校生だったと思いますが、真面目一本だった葉月もたまには大胆なことをしたいと思っていたのかなと思いました。

そして、美咲の「死ぬまでにしたい10のこと」は、

  • ①外国映画に出てくるロマンチックなお風呂に入る。○
  • ②スカイダイビングをする。×
  • ③豪華客船で世界一周する。×
  • ④お父さんと行ってた熱海の温泉に行く。○
  • ⑤記憶をなくすまで酔っ払う。?
  • ⑥ピアノが弾けるようになる。×
  • ⑦一人旅をする。○
  • ⑧好きな人と結婚する。×
  • ⑨子供を産む。 もうすぐ○

最後のカードを読む陽平の手が止まって、深刻そうな顔をしたのでなにか美咲にとって悪いことでも書かれているのかと警戒してしまいましたが、そこに書かれていたのは

「お姉ちゃんを幸せにする。」

でした。

それを見た瞬間鳥肌が立って、涙が溢れてきました。

冒頭にも書きましたが、葉月の前に現れてからの美咲の行動は、全て大好きな姉を幸せにするためでした。

美咲の語った、映画「死ぬまでにしたい10のこと」の話を照らし合わせると、美咲は妊娠したことで病気が悪化して自分が死ぬかもしれないと思ったとき、自分がいなくなった世界を考えたのだと思います。

そして、残された母親の七重(片平なぎさ)のことや、姉がちゃんと幸せになれるか不安になったのではないでしょか?だから今のうちに葉月に幸せになって欲しかった。また、葉月に母親と仲直りしてちゃんと面倒見て欲しかった。それが美咲の真の目的だったのだと思いました。

自分のいない世界を考えるのは寂しいけれど、周りの人が笑って暮らせす様になにかできることはないかと考えるのは大切だと感じました。

永人の決意と美咲の想い

前回、美咲が永人のトレーラーハウスで倒れてしまったので、病気が悪化して病院に入院するのかなと思っていましたが、それほど悪い状況ではなかったみたいでホッとしました。

永人がベッドの直ぐ脇に寝ていたことから、彼は夜通し看病していたようです。こんな永人にやはり美咲も心を徐々に心を動かされているようで、「飯作るから準備して」と言って起ち上がった永人の背中を見つめる美咲は、ちょっと眩しそうな目をしていました。

美咲が家にくることになって、慌てて部屋を片付けている永人には、これまでも散々美咲が泊まったりしていたのに今更と思いましたが、しばらく一緒に住むとなるとまた違う感覚なのでしょうか?ま、男としては見られたくないものもあるでしょうからね。(^_^;

家の外で躊躇している美咲に気が付いて、家に招き入れる永人。なんか、このシーンでの二人のやりとりが今までと少し変わったような気がしました。美咲と店長がやっていたような、掛け合い漫才のような雰囲気が感じられて、二人がより一層親しくなったように感じました。

余談ですが、永人の家に来るときに美咲が持っていた旅行カバンが「リッチマン、プアウーマン」の真琴や、「失恋ショコラティエ」の紗絵子が使っていたものと同じものみたいで、さとみちゃんの私物なのか、ドラマの小道具なのかどちらなのかなと気になりました。

さて、永人のために、苦手な料理をする美咲。電子レンジもなく冷め切っていておまけにすっごくまずいというオチかと思ったら、ちゃんとしていたらしく永人はウマイウマイと美味しそうに食べていました。

よく見ると、料理は肉じゃがに鮭の塩焼き、卵焼きと結構家庭的で、第4話で美咲自身が、「料理はしない」と言っていたので、その後、葉月にならっていたのかなと思いました。

だとしたらそれは果たして誰のためだったのでしょうか?、宗一郎のためというのは考えられないので、一人暮らしすることを考えていたのか、もしかするとこうなることを予感していたりしてというのはロマンチック過ぎますか?

あ、あと、ベッドが一つしか無くてどうするのかと思っていたら、美咲がちゃっかり永人のベッドで寝ていて笑いました。もちろん、美咲が妊娠していることで最初から永人はベッドで寝るように言っていたと思いますが

美咲の寝顔がとても可愛くて、あんな寝顔を見られる永人は幸せだなと思いました。(でも、それ以上はないのは苦行かな。)

フェルト生地を使用して何やら工作をしている美咲。そこに、シャワーを浴びていたのか上半身裸の永人が出てきて、美咲が目のやり場に困ってドギマギします。

さらに、隣に座る永人がハサミを取ろうとして身体が触れそうになったところで、美咲が少し身を引くような仕草をしたり、永人の横顔を見つめる表情にもこれまでとは違う感情が現れていて、美咲が永人のことを徐々に男として意識していることがわかりました。

またある日、永人のトレーラーハウスで一緒に朝食を取る美咲と永人。眠そうにあくびをする永人の口の中に美咲がプチトマトを放り込んで、むせた永人を見て美咲が笑いながら「目、覚めた」と言ったり、今度は永人がパンを食べている美咲のおでこにピロピロ笛(吹き戻し)でイタズラして、美咲が「何すんのー仕返しされた」とぷんスカするというラブラブシーンが微笑ましかったです。

そして、机で突っ伏して寝る美咲をお姫様だっこする永人キター。それなのに、美咲が寝言で呼んだのは、「宗一郎さん」って、永人が可哀相すぎる。(ノ▽T)

美咲を守るときめた永人は本気でプロのスケートボーダーを目指すようですね。練習する表情にも凄みが有り、気合いが入っているように思えました。

次週予告で美咲にプロポーズしていましたが、成就して欲しいと本当に思います。

夢に向かって進み始めた葉月

葉月も自分の夢に向けて、ドレスのデザイン会社の就職面接に臨んでいました。しかし、その方面でなんの経験もない葉月にどの会社も冷たく断られてしまいます。

デザイナーとしての就職先を探す葉月は、小さなドレス工房に仮採用されます。この工房の社長兼デザイナーの人が、さとみちゃん主演の恋のから騒ぎドラマスペシャル『声が震える女』で、さとみちゃん演じる六美が憧れるレストランのマネージャー役だった鈴木一真さんでした。

このデザイナー、来週の予告で陽平に迫っていましたから、言動といいやっぱりそっち系の人みたいですね。ファッションデザイナーにはお姉系の人が多いようですが、女性の心がわかるからという事なんですかね。(^_^;

ドレス工房で働き始めた葉月ですが、ダンボールを人にぶつけたり、お客のドレスを踏んじゃったりと、実はかなりのドジっ子であったことが判明しました。そのせいか、これまで葉月は美人で聡明というイメージでしたが、今回は、とても可愛く見えました。

葉月が勤める工房のデザイナーがデザインが思い浮かばずにイライラしているところに、参考にと自分のデザインがを見せる葉月ですが、空気を読めない言動にぶち切れたデザイナーに首を宣告されてしまいます。

真面目で優等生な葉月が仕事の手際が悪く気配りも苦手で、自由奔放で天真爛漫な美咲が手際が良く気配りできる子というのは面白いなと思いました。母親の七重はそんな葉月と美咲の特性をわかっていて葉月に仕事の手際のよさとかあまり関係なさそうな公務員になるように言っていて、何をやっても手際よくできそうな美咲には特になにも言わなかったのかなと思いました。

宗一郎が美咲の子供にこだわる理由

美咲は宗一郎(田辺誠一)の元を訪ねて、お腹の子供が宗一郎の子供であることを告げますが、認知して貰うつもりも一緒に育てて貰うつもりもないといいます。

俺は子供と縁が無いという宗一郎、やはり、元妻との間に子供ができなかったことが離婚の原因だったんだなと思いました。

美咲の宗一郎に対する想いがまだ残っていると知った永人は宗一郎のところに向かいますが、美咲に子供を一緒に育ててもらうつもりはないと言われて落ちこんだ宗一郎は、酒に溺れる生活をしていました。

情けない兄の姿を見た永人は、美咲がまだ宗一郎を好きなこと、迷惑をかけたくなくて離れたことを伝え、しっかりしろと叱咤します。

「俺は子供の父親が誰だろうと、美咲と美咲の子供も守っていく自信がある。」と言う永人は格好よかったです。

その話を聞いていた宗一郎の別れた妻の貴子はショックを受けた様子でその場を後にします。その様子から、宗一郎は子供が欲しかったけど、奥さんはなんらかの原因で子供ができない身体だったのかなと思いました。そして、美咲との間に望んでいた子供を授かることが出来たことが、宗一郎が美咲の子供に執着する理由かなと思いました。

来週は貴子が美咲になにか仕掛けるようですが、子供を流産するような展開は避けて欲しいですね。

ちなみに貴子を演じていたのは、新春ドラマスペシャル“新参者”加賀恭一郎「眠りの森」でさとみちゃんと共演していた音月桂さんでした。そういえば、堀内敬子さんも高柳バレエ団のバレエマスターとして共演しており、奇しくも高柳バレエ団が揃ったなと思いました。

ショップ店員を辞めた美咲

病状が悪化し病院で先生から仕事を辞めるように言われ、ショップ「ギルドプライム(GUILD PRIME)」を辞めた美咲。初めての就職と自分の好きなファッションの仕事ということで、凄く楽しそうだったから続けさせてあげたかったなと思いました。店長も美咲が来たことで売り上げが上がっていたのにと残念そうでした。

このショップの店員さんのシーンについてですが、最近はドラマでさとみちゃんが来ている服が大人気で、また、女性誌にも引っ張りだこです。それらを全部さとみちゃんが決めているわけでは無いですが、意見を云ったりすることはあるようで、さとみちゃん自身も演じていて楽しかったのではないでしょうか?

ちなみに「Steady. (ステディ) 2015年 01月号」でも「石原さとみになりたい」という特集があり、その中で自分らしいなと思う服の着こなしを聞かれたさとみちゃんは、「どこかしら肌をみせること」と、ちょっとどっきりな回答をしています。

さて、仕事を辞めたことで美咲の2400万円貯める目標も当面は遠のいてしまいました。

もっとも、あの2400万円は美咲が死んでしまい、母親や姉に子供を託さなければならない最悪の事態を想定して決めていた金額だったと思うので、美咲が子供を産んでから自分で働いていけるのであれば、今の1200万円でも十分やっていけると思いますが。

「ディア・シスター」第9話 予告

ディア・シスター第9話の予告がアップされていました。

宗一郎の元妻の貴子が嫉妬のあまり、美咲になにかをして美咲が入院することになってしまうようです。葉月はお姉のデザイナーの元でデザイナーの修業をするのかな。そして、永人が美咲にプロポーズした返事は。来週も気になりますね。

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