ディア・シスター

誰よりもキミを守りたい 木曜劇場「ディア・シスター」第9話 感想

木曜劇場「ディア・シスター」第9話を見ました。

直前のさとみちゃんからのLINEで「シェネルさんの主題歌がどのシーンからかかるのかも注目して見てみてね」と書かれてましたが、流れたのは永人(岩田剛典)が美咲(石原さとみ)にプロポーズするシーンと、葉月(松下奈緒)が美咲に「絶対に死なせない」と宣言するシーンでした。

どちらも大切な人を守りたいという愛に溢れた場面で、シェネルさんの歌詞がピッタリとはまり、感動的なシーンになっていました。

それでは、ネタバレ感想を書いていきます。

誰よりもキミを守りたい

産婦人科の検診に行くと言う美咲について行く永人。美咲の子供が女の子らしいと聞いて名前まで考え始めちゃってました。すっかり旦那さん気分の永人ですが、自分の子供のことのように楽しそうな永人に美咲もまんざらでもない様子で、スケボーの大会で優勝したら……とプロポーズしかけて止める永人にやきもきしながら見ていました。

永人の家で、カツ丼を作る美咲と永人とのやりとりは新婚のカップルみたいで微笑ましかったです。

スケボーの大会に出場する永人と一緒に会場に向かう美咲のシーンで、「行かなきゃ」と離れようする美咲の手を永人がグイっと引っ張って引き寄せるシーンは、一瞬キスするのかと思ったのは私だけではないはず。実際は永人の緊張と不安を感じ取った美咲が彼の頭をポンポンしただけでした。十分萌えたけど。

宗一郎(田辺誠一)から美咲が倒れたと連絡を受けて慌てて病院に駆けつけた永人がスケボーの大会で優勝したことを報告したあと、「結婚しよう、美咲のことも子供の事も俺が守るから」と美咲に告げるときの慈しむ様な永人の表情がシェネルさんの歌詞そのままで、美咲への愛に溢れていることが感じられました。

I’m always gonna be with you 守りたいの
世界中で一番 キミのことが 大切なの
大好きすぎて 上手く言えないけれど
キミがいる それだけでいい

‘cos いつでも you are my happiness
you are my happiness

引用元:歌ネットhttp://www.uta-net.com/user/phplib/Link.php?ID=171838
曲名:Happiness 歌手:シェネル

美咲が葉月に語った、「やりたいこと我慢していい暮らししてる人よりも、生活ぎりぎりでもやりたいことやってる人の方が私は尊敬できる」という言葉は、永人にとっては福音ですね。

姉妹愛は永遠に

永人のトレーラーハウスに現れた葉月に、美咲が子供の性別は女の子だと伝えると、葉月が、「将来子供が生まれても、葉月とか美咲とか差別的な名前だけはやめてよ」と、自分の名前に対するコンプレックスからそれこそ差別的発言をしますが、それに対し美咲が、「稲穂が張る月で葉月でしょ、稲穂が張るときのようにすくすく育つって意味だよね」と葉月の名前に込められた両親の思いを明かしていました。

葉月の自分の名前をあまりに卑下するので、全国の「葉月」さんの立場は?(^_^;と疑問を感じていましたので、本当はきっと素敵な意味があるに違いないと思っていましたが、やっぱりあったんですね。

しかし美咲に、「旧暦だと10月の頭まで指す」と言われて、「嘘でしょ?」と驚く葉月にはちょっと調べればわかるのに勉強が得意だった葉月らしくないなと思いました。第1話でも親友の和子(森カンナ)に、「8月生まれでもないのに、なんで葉月」って言ってましたよね。

いや、もしかして受験勉強だけだったから「葉月」は「8月」と覚えて、それ以上調べ無かったのかも知れませんが。

葉月に「そろそろ帰ってこない?」と言われて、「もう少しだけ(永人の所にいる)」と答えた美咲ですが、理由に使われた永人にちょっと甘えすぎかなと思いました。

病院で倒れた美咲のもとに駆けつけた葉月と七重(片平なぎさ)。病院の先生から美咲が全身性エリテマトーデスという不治の病であることを聞かされ驚きます。

ここで、7年前から発症していたこと、2度に渡り入院していたことが明かされますが、その間の治療費や生活費などはどうしていたのかなどは当然説明されないので美咲の失踪の間の生活は謎のままでした。おそらくその辺については最後まで説明されることはないのかなと思いました。

葉月が美咲の病気の事を知って、美咲が死んだらどうしようもないじゃないと子供を産むことに反対するようなことを言うのですが、美咲は「死なないよ、死にたくなんか無い、この子無事に産んで一緒に生きていくのが私の夢」といいます。

美咲は葉月や母親に子供を託すことも考えていたけれど、それは万が一自分が亡くなってしまった場合を考えてのことで、決して後ろ向きな考えでは無く、子供のために生きるという決意を持っていることがわかりました。

そして、「子供を授かったことで、初めて未来が見えた希望が持てた」と言う美咲の言葉に、辛く苦しい治療に希望を見いだせなかった美咲にとって、子供は生きようとする原動力にもなったんだなと思いました。

その後、自分のアパートの部屋で一人号泣する葉月の姿に妹を想う深い愛情が感じられました。と同時に、自分があれだけ疎ましく思っていた妹が、あんなにも自分の幸せを願ってくれていたこと、その妹が大変な病気を抱えて誰にも言えずに一人で戦ってることに自分は何も気付いてあげられなかったことへの悔恨の情も抱えていたのかもしれないなと感じました。だからこそ、ラストの言葉に繋がったんですよね。

美咲の病状が落ち着き退院すると、葉月や陽平(平山浩行)たちが「APPLESEED」で退院祝いを行ってくれました。香織(堀内敬子)の子供達のお祝いに満面の笑みで喜ぶ美咲。

そして、陽平が葉月と結婚することを美咲に伝えますが、その横でまったく蚊帳の外の七重があたふたしていて面白かったです。

自分のデザインしたドレスを着て結婚式を挙げるという葉月に、良かったねと泣いて喜んでいた美咲が、突然、陽平の腹にパンチを打ち込んだのには爆笑しました。結構いい感じで入っていましたが、平山さん大丈夫だったんでしょうか?(^_^;

ただ、この退院祝いの楽しい雰囲気が逆にフラグになってしまうような予感がして、ちょっと不安な自分がいました。美咲にとっての思い出作りになっているような……。

でも、死んだら思い出すこともできないのできっと大丈夫ですよね。思い出は生きているからこそ思い出せるものですから。

葉月のアパートに戻り、自分の「死ぬまでにしたい10のこと」を書いたノートを取り出す美咲。最後の一つが書かれたページには「お姉ちゃんに養子縁組してもらう」が消されて、「妹を絶対に死なせない」と書かれていて、傍らで見ていた葉月が「死んだら絶対に許さないからね、私が絶対に死なせないから」と美咲に言い聞かせるように告げると、その言葉に頷きながら涙を流す美咲の姿にじわっと涙が溢れました。

陽平への葉月のお願い

美咲の病気を知って自宅で号泣した後、「APPLESEED」に現れた葉月が真剣な表情で、「お願いがあるんです。」と陽平に頼み事をしていました。

最初は単純に退院祝いを「APPLESEED」でやらせて欲しいというお願いだったのかなと思いましたが、それにしては、葉月の表情が重すぎますし、もしかして美咲が亡くなる前に美咲の希望通りに陽平と結婚したことにして欲しい(籍は入れない)ということなのかなと思いました。

ただ、美咲は不治の病と言っても余命宣告されているわけでは無いですし、直ぐに亡くなるような重篤な状況ではありません。ましてや葉月自身が「妹を絶対に死なせない」とあれほど強く決意している以上、妹の死を考えるということはあり得ないと思います。ですからただ結婚を装うという後々バレルような(美咲を悲しませる)嘘をつくというのも考えられないですよね。

そこで次回予告を良く見ると、教会での結婚式のシーンでウェディングドレスとタキシードを着て歩いている二人は、葉月と陽平というより美咲と永人のシルエットに見えること、葉月と陽平が祝福するように誰かの姿を見ているシーンがあることから、もしかしたら葉月は自分たちの結婚式と言っておいて、美咲と永人の結婚式を準備しているのかなと思いました。

しかし、ここで問題が一つあります。公式ホームページの予告文を見ると美咲が手術室に向かう際、葉月に「もしもの時はお願いね」と後を託すと書いてあるので、この時点(翌年の4月)では結婚(婚約も)していない可能性が高いんです。仮に、もし永人と結婚しているとしたらやはり永人に子供を託すと思いますよね。

これらのことを踏まえると葉月の陽平へのお願いは、自分たちの結婚式と偽って、サプライズで美咲と永人の結婚式を挙げるというものだけれど、美咲は永人のことを想っていったんは別れて、出産後なんやかんやあって最終的に結ばれるということなのかなと思いました。

葉月の夢への第一歩

首になったドレス工房「Ryo」の社長兼デザイナーの柴田亮(鈴木一真)から製作発表会への招待状が届き、陽平と一緒に会場に行く葉月。

このデザイナーの亮が、もしかして葉月のデザインしたドレスを自分のものとして発表しちゃうのかと思ったら、ちゃんと葉月のデザインであることを明かしていて、意外といい奴でした。

しかも、葉月のデザイナーとしての才能も認められて、彼のドレス工房でデザイナーとして働くことになり、葉月も夢に一歩近づくことができました。

まさかの渋川再登場

偶然、母親の七重を引っかけた結婚詐欺師の渋川(渡辺裕之)を見つけた美咲と葉月。葉月のアパートで七重を交えて渋川のお裁きをすることになりましたが、シリアスな場面のはずなのに、議会のヤジのような美咲のツッコミに笑ってしまいました。

そして、美咲の「APPLESEED」での退院祝いに七重が遅れてやってきて、入り口の影にいる誰かを呼び入れるのですが、それがなんと渋川で、これには予想外すぎて逆に笑っちゃいました。最初は訝しがっていた葉月も最終的には認めている感じで、脳天気な親子だなと心配にもなりましたが、渋川も結局根っからの悪い人では無かったようですし、騙された七重がいいと言っているのだから、めでたしめでたしで問題ないのかな?

とことん不幸な宗一郎

宗一郎に「あの子のせいで全てが狂ったのよ。」と言う宗一郎の元妻の貴子(音月桂)。

永人のスケボーの大会の応援に来ていた美咲の背後から忍び寄って階段から突き落とそうとしますが、同じく会場に来ていた宗一郎が気付いて阻止しようとして、弾みで宗一郎が転落してしまいます。

予告を見て、てっきり美咲が突き落とされるのかと思っていましたので、「そっちか!」と思っちゃいました。(^_^;

取りあえず美咲と美咲のお腹の中の子供が無事だったのはよかったですが、宗一郎がとことん不幸な役回りで同情します。

美咲の心配そうな表情と永人のスケボーの演技が交互に映されるシーンは、宗一郎のことも永人のことも心配な美咲の心の揺れ動くさまが表現されていたのかなと思いました。その比重が同じになっているような感じでしたね。

そして、美咲が宗一郎に語った話から、美咲の中での宗一郎は昔の優しい先生のまま時が止まってしまっていて、先生を今も好きと錯覚していたということなのかなと思いました。先生の無事がわかってすぐに永人の所に戻ると言った美咲の行動からも、今は永人の方が気になるという美咲の気持ちが表れていたと思うんです。

宗一郎とのことについてはこれで決着が付いた形なのかなと感じました。

S(和子)とM(広瀬)な二人

葉月と和子の朝のジョギングに割り込んでくる広瀬(田中幸太朗)。今回、広瀬はお見合いでの印象と全く違って、なんとなくお調子者っぽいキャラで登場したなと思ったら、和子の父親を怒らせてキャラ変更中とのことで納得しました。(^_^;

それにしても合コンでは自己中っぽく強気な感じだったのに、すっかり和子に懐柔されて優男になっており、和子の調教ぶりも相当なものだなと思いました。

「ディア・シスター」最終回 予告

次回はいよいよ最終回です。

出産直前に美咲の病状が悪化し、緊急手術になるようです。大好きだから自由にしてあげたいは永人のことかな。気になりますね。

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