トーク番組

TBSトーク番組「サワコの朝」 感想

さとみちゃんが出演していた、TBSのトーク番組「サワコの朝」を視聴しました。

冒頭、MCの阿川佐和子さんに呼ばれて、さとみちゃんが登場した時、まず私が思ったのは、”さとみちゃん、でか!”という事でした。(^_^;

いや、実際は、阿川さんの方が、私が想像していたより小さかったことと、さとみちゃんが5cmぐらいの高さのハイヒールを履いていて、さらに身長差がついた結果による目の錯覚なのですが。小柄なさとみちゃんが大きく見えるなんて、まるで、トリックアート・ミュージアムの「エイムズの部屋」のような状況に、阿川さんは、どんだけ小さいんだと驚きました。(^_^;

ちなみに、さとみちゃんの衣装は、ピンク地に白の細い線が入ったワンピースに濃赤色(こきあかいろ)のパンプスでした。

阿川さんが、さとみちゃんに、「周りの人から、最近キレイになったと言われるでしょ?」と問いかけると、「言われます」と正直に返すさとみちゃん。続けて、「何かあった?」と綺麗になれた切っ掛けを聞かれて、微笑みながら、「色々ありました」と曖昧に答えていましたが、阿川さんが「その辺をじっくり聞いていいですか」と色っぽい話を期待するように聞くと、さとみちゃんは、「もちろん」と、意外にあっさりと承諾していました。

サワコの朝では、いつもゲストに自分が座る椅子を選んでもらうのですが、さとみちゃんは、肘掛け等のない白いシンプルな椅子を選んでいました。座り心地の良さそうな椅子は他にあったのに敢えてその椅子にしたのは、洗練されたデザインと、用意されていた椅子の中では、むしろ目立っていた白に目を付けた、さとみちゃんのインテリアに対するこだわりの様なものが見えて興味深かったです。

番組の内容ですが、まず最初に「今でも記憶に残る1曲」をゲストに挙げてもらうコーナーがあり、さとみちゃんは、GRAYの「ずっと二人で」という曲を挙げていました。

小学校の高学年の時に、初めて買ったCDもアルバムもコンサートもポストカードもすべてGRAYで、大好きだったとのこと。定期入れにもGRAYの4人の写真を入れていた程の大ファンだったそうです。

「4人の内の誰が一番好きだった」との質問には、「うーん」と、ちょっと考えた後、TERUさんと答えていました。その流れで、小学校の時、女の子同士の間で、好きな男の子の話をするときに、その男の子をTERUと呼んでいたと言っていましたね。

ここで面白いのは、小学性の頃から好きな芸能人をカモフラージュにして、しっかりと身近な異性の話をしている女の子達のしたたかさですね。こういうときの女子の団結力は、男子には到底叶わないものがあります。まあ、そこから外れることも難しいという側面もあると思いますが。

さて、次の質問では、特にこの曲に思い入れがある理由を聞かれ、さとみちゃんは、「いつ聞いてもドキッとする」と言っていました。「友達がカラオケで歌ってても、ドキッとする。そういう曲ってなかなか無くて、未だにドキッとします。」と、さとみちゃんが言うと、どれ位ドキッとするか聞いてみましょうと言うことで曲が流されました。

この番組では小学校の時に聞いていたことになっていて、さとみちゃんが何故それ程までに「ドキドキ」する曲なのか、いまいち理解出来なかったですが、調べてみると、この「ずっと二人で」という曲は、さとみちゃんが中学生の頃、先輩に告白された際の思い出の曲だとわかって、やっと納得できました。

曲の終了後、阿川さんが、「私がしょっちゅう行く近所のレストランにTERUさんが家族で良くいらっしゃるんだけど、行く、今度?」と言い出して、さとみちゃんは「行く~、あ、でもちょっと」と、嬉しそうな恥ずかしそうな表情で答えていました。

それから、小さい頃からラジオっ子だったという話や、ラジオパーソナリティーに憧れた話、中学時代はドラマが好きで、「カバチタレ!」、「ショムニ!」、「ラブジェネレーション」などを見ていた話がありました。

当時のさとみちゃんは、仕事を格好良くこなす女性が主人公のドラマや、ラブストーリーもののドラマが好きだったみたいですね。ドラマも女優さんの方に注目して見ていたそうで、「松たか子さんには木村拓哉さんと結婚して欲しかった」と思い入れを語っていました。

他に菅野美穂さん、深津絵里さんの名前をあげて、共演させていただいた時には、「色々見てきましたけど、何の作品が好きでした?とか、あのときどうだったんですか?とか、凄く聞いちゃいます。完全にファン><;」と言って、恥ずかしげに顔を隠して笑っていました。

それから、女優になりたいという夢を諦めさせるために、母親がホリプロスカウトキャラバンに応募した話が出て、オーディションの2次審査で、カレーをおいしそうに食べてみたら激辛だったときのリアクションを求められた話をした際、阿川さんに促されて実際にそのリアクションをやったときの、「うん、も、ん、う、辛い!」の言いまわしと仕草が可愛かったです。

オーディションでグランプリを取った翌日学校に行った時、さとみちゃんが賞をとったことより、プレゼンターで来ていた深田恭子さんが、さとみちゃんの肩を抱いていたことが話題になり、「深田恭子に触られた」ということで、肩をものすごい触られた記憶があるという話は面白かったです。

阿川さんの、「デビューしてまもなく、朝ドラ、大河ドラマ等、次々に切れ目無くドラマの話が来て、きつかったですか?」」との問いに、さとみちゃんは、「きついとかたぶん有ったと思うんですけど、ただ面白い、好奇心みたいなことが、たぶん勝っていたんだと思います」と答えていました。

そして、19歳で、初舞台である「ヘレン・ケラー」を演った時に結構鍛えられたと話すさとみちゃん。阿川さんが、「ドラマをずっとやっていて、舞台と言われたときは、抵抗とか躊躇はなかったんですか」と更に問いかけると、「稽古が楽しかったです、稽古のときは、何も無くす物が無い、恥をかいて良いので、(稽古って)どんだけ失敗できるかじゃないですか」と答えていて、これは舞台「ピグマリオン」の時も同じ様なことを言っていましたね。

さらに、「こういう事だったのか、という発見が多いので(稽古は)凄く楽しいです」と稽古好きを明かすさとみちゃん。しかし、阿川さんが「舞台の味を占めたという感じ?」と聞くと、「それが、結構、本番が辛くて」とケガが多かったこと、のどが痛くなったこと、体力がドンドン落ちていったことを挙げ、舞台は二度とやりたくないと思ったと告白していました。

やはり、NGを出しても何度でも撮り直せるドラマと、やり直しの出来ない舞台とでは、ストレスのかかり方も違うのでしょうね。もちろん、さとみちゃんが演じる上での姿勢に変わりは無いと思うのですが、プレッシャーはやはり舞台の方が大きいだろうなと想像できます。

そんな、さとみちゃんを再び舞台に立たせたのは、演出家のつかこうへいさんでした。舞台「幕末純情伝」の主役に抜擢された さとみちゃんは、つかさんから舞台に出演する魅力を教えてもらったそうです。

つかさんの第一印象について、会った瞬間「ゾクっとした」と話すさとみちゃん。つかさんの稽古は凄く厳しいと聞いているという阿川さんに、「ものすごい楽しかったです。」と答えると、有名な「口立て稽古」による話を楽しそうに始めます。そして、つかさんの演出でセリフが毎日変わるという話を聞いて驚いている阿川さんに、「瞬発力と記憶力と柔軟性ですね」と、平然とした感じで答えていました。

この話を聞いて、私は、さとみちゃんの頭の良さと芯の強さ、負けん気の強さの様なものが感じられるエピソードだと思いました。

また、つかさんの「口立て稽古」について調べていて、その功罪の罪の部分で、”つか演出”の「早口でまくし立てる演技」が演劇界に尾を引いていて、”じっくり考え冷静かつ豊かに話すことができる俳優が少ない現状がある”(引用元:バチ当たり舞台評判記2011年03月28日の記事)と知って、そういえば、さとみちゃんが良く批判される、「早口でまくし立てるような演技」は、この時に形成されたんだなと思いました。

私自身は、気になるほどではないのですが、舞台「ピグマリオン」でも早口過ぎて何を言っているのか聞き取りづらいところがあったことも事実です。さとみちゃんが今後、より多くの場で活躍できる女優として大成できるかどうかは、”つか演出”から脱皮できるかどうかが一つの試金石となるのかもしれませんね。

さて、番組の内容に戻りますが、阿川さんの「いろんな事に迷いとか不安とか、停滞とかそういうことはあったんですか?」の問いに、「有りました」と答えるさとみちゃん。23歳頃にそれまで続いていたレギュラーのアイドル雑誌の仕事がなくなり、5年間パーソナリティーを務めていたラジオも終わって、「私は誰からも求められてない、必要とされてない」と思って凄い落ち込んだ、ドラマの仕事は有っても、私なんかのためにスタッフさんが頑張ってくれているんだとネガティブになり、毎日泣くようになったと告白していました。

そして、そんなときに、さとみちゃんは、マネージャーから1回休んだ方がいいと言われ、デビュー後初めて、1ヶ月間の休みをもらえて、ニューヨークに一人で行ったことを話し始めます。

ニューヨーク滞在中、さとみちゃんが、ある古着屋で1000着以上有る服の中から赤のセーターを選んで、それを着てパーティーに参加したときに、その服を可愛いと言われ、それまで、自分で選ぶということをしたことが無かった さとみちゃんは、そのことが凄く嬉しくて、「私が選ぶ物は間違ってないかもしれない」、また、「自分が選んで納得したものだったら何を言われてもいいと思うようになった」と言い、そこから、ファッションも、メイクも、会う人も、食べ物も全部自分で選ぶようになって、それからは、本当に毎日が楽しくなったと明るく話していました。

その話を聞いた、阿川さんの、「それで綺麗になったんだ、(自分の)意思が入ったから」との言葉に、「そうですね」と「綺麗に」の部分に遠慮するように答えるさとみちゃん。

さとみちゃんは、さらに、ニューヨークに一生住みたいと思ったと、「私の愛するニューヨーク」でも言っていた言葉を繰り返していました。そして、今、生きている場所が一生涯住む場所では無く、新たな選択肢があることに驚いたと語り、休みの度にニューヨークに行っていることを話していました。

この23歳頃の挫折と苦悩、その後のニューヨークでの1ヶ月間のホームステイを経て、自分に自信が持てるようになったという話は、さとみちゃんが雑誌等で何度も繰り返し発言していますので、私も知ってはいましたが、ネガティブになった理由が、雑誌やラジオのレギュラーが無くなったことが切っ掛けだったことや、ニューヨークで、誕生日にサプライズでTシャツと短パン姿にされ、パイ投げをされたという話など、私の知らなかった話も聞けて良かったです。

そして、スペシャルドラマ「恋」の話になり、さとみちゃんは、「井浦新さんと田中麗奈さんの夫婦のふたりに恋をするという、私の役柄で、クランクインの日に、お二人が夫婦として登場したときに、本当に美しくて、すっごいドキッとしたんですね。で、(台本を読んだ時には)この夫婦二人を愛するってどういうことなんだろうと思ってたんですけど、こういうことかと思うぐらい、自らフィーリングとして有って」と、二人に対する想いを口にした後、「そこに斎藤工さんが現れて、田中麗奈さんを奪おうとするんですね、(役に入り込みすぎて斎藤工さんが)大っ嫌いで、だから現場で一回も目も合わせられなかったんですよ、一言も声かけられないぐらい、それが本当にいい形で表れて、お芝居として、すごくリアルだったんです、感情として」と、いつもながらの役柄への感情移入っぷりを披露していました。

さらに、「それで、クランクアップしてから、『フッ』て戻って、斎藤工さんにお会いした時に、なんか、ありがとうございました、憎ませていただいて本当にって、そこからすごく三人とは仲良くさせていただいています。」と話していました。

最後に、阿川さんに、「今、さとみちゃんを元気にしてくれる曲」を選んでと言われた さとみちゃんは、ゆずの「雨と涙」という曲を挙げていました。

「ゆずさんの曲に、本当に励まされて生きてきた」と言うさとみちゃん。「雨と涙」という曲は、さとみちゃんが一番落ち込んだ23歳の時に、踏ん張らせてくれた曲ですと話していました。

歌詞の中の、フレーズに関連付けて阿川さんが、「(そばにいるよっていう)恋人とかは(いないの)」、と聞くと、さとみちゃんは、「結婚願望は有ります、ネガティブな部分が一緒な人がいいですね。遊園地行こうとか、楽しい部分は誰でも楽しいけど、何されて嫌かっていうのが、一緒な人がいいですね。」と話していて、なるほどなと思いました。確かに楽しいことは、仮に一致していなくてもどうにかなるけど、嫌なことが一致してないと、ストレスがたまりますもんね。

サワコの朝は、ファンにとっては、既出の話が多かったですが、さとみちゃんをよく知らない人にとって、興味をもってもらう切っ掛けとなる良い番組だったなと思いました。

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