アンナチュラル

サイエンスクエスト ~ロード オブ エキストラ アンナチュラル篇~

ドラマが放送されたのでやっと書けます。

去る平成29年10月6日(金)に石原さとみちゃん主演のドラマ「アンナチュラル」のボランティアエキストラに参加してきました。

自分も参加していたのにしれっと、こんなリプライしてました。

そのときの顛末について差し障りがないと思う範囲について、書きたいと思います。

申し込みから当選連絡まで

エキストラ募集は土日を含めて複数ありましたが、休日は倍率が高くて応募しても当選する確率は低いと思っていたので、ちょうど会社が休みだった金曜日に一か八かで応募しました。

申し込みが10月3日(火)締め切りが10月4日(水)20:00だったのでギリギリでしたが平日ならワンチャンあると思い連絡を待ちました。

ネットで前日の午後か夜に連絡がくるという情報を読んでいたので、10月5日(木)に連絡がくるはず。その日は会社でもスマホを片時も離さず連絡を待ちました。

しかし、午後になっても連絡が来なくて、やっぱり外れたかなと諦めかけて30分ほど残務整理をして帰路につきました。会社の駐車場に行く道すがらふとスマホを見ると16:59分に非通知の着信が!?マナーモードにしていたのですが、胸ポケットではなく脇腹のポケットに入れていたので振動に気づかなかったようです。

しまったと思ったのも後の祭り、意気消沈しつつ家路につきました。

その途中、携帯に着信が有り慌てて電話に出るとTBSの○○のものですがという女性の声。内心「やったあ」と思いつつ、話を聞きました。

集合場所の住所と建物の名前を聞いて、さらに葬儀の参列者と記者役のシーンがあるので、喪服と私服を持ってきて欲しいといわれたのですが、このとき「私服」と言われているにもかかわらず「記者」という言葉にすっかり惑わされた私は「スーツとかもってないんですけど、あ、茶系のスーツが合ったと思うんですけどよいですか」などと、とんちんかんな問いかけをしてしまい、スタッフさんも多分ラフなジャケットを思い浮かべたのか、それでいいようなことを言われたので、てっきりスーツが必要だと思い込んでしまいました。

しかし、後でこれは間違いであったことに気づきます。

このとき、変な格好でさとみちゃんに会いたくないという心理的バイアスがかかった事は否めないと思います。

準備篇

さて、喪服はすぐに用意できたのですが、問題は記者の服装でした。普段スーツを着ることはない私。何年か前に買ったスーツがあったはずとクローゼットを探すと、紺系と茶系の2着があったのですが、どちらもズボンがきつくて入らないorz

腹回りに思ったより脂肪がついていることに愕然としました。

しかたなく東京だったら当日でもスーツを購入して裾詰めしてその場で着ていくこともできるだろうと、新宿あたりで購入することにしました。

そのあたりについては詳しくは省略しますが、結局6万9千円のスーツを買いました。結構な出費でしたが、さとみちゃんに会うためにきちんとした格好をしたかったという思いもあって、このときは後悔はなかったです。

ロケ場所への道

葬式のシーンの撮影ということで、集合場所は斎場でした、詳しい場所や名前は差し障りがあるかもしれないので伏せます。

指定された時間の約20分前に集合場所の斎場につきました。行ってみると全くロケの準備の気配がなく若干違和感を覚えたのですが、そのときは拘束時間長いしこれから準備をするのかなぐらいの認識でした。

それから指定の時間の13時15分まで斎場の中でスマホを見たりして時間をつぶしていたのですが、次から次へとご遺体の火葬を終えたご家族が遺骨を抱えて出てくるばかりで一向にドラマスタッフらしき人があらわれません。

さすがにこれはおかしいぞと思いはじめ、うすうす本当のロケ場所はここじゃなくて、ロケ場所がばれるのを防ぐため、ダミーのロケ場所に集合させ、車か徒歩で本当のロケ場所に案内するのかな、などと考え始めました。

そうこうするうち、一人だけ私と同じボランティアエキストラの方かなと思っていた女性の方が、斎場の奥の方に行って戻ってきてそのまま外に行き、駐車場にいる警備員さんにも何か確認し始めました。

そこに他のボランティアエキストラと思われる3人の女性も現れていっしょにどこかに行こうとしていたので慌てて私も追いかけて、エキストラの方ですかと声をかけるとそうですとのこと。

その方の話では斎場の受付の人に聞いたら、ロケの話は聞いていないし、許可も出ていないとのこと、もしかすると名前の似ている別の場所ではないかということで地図を渡されたとのことでした。

NPC(受付嬢や警備員※)に話しかけると、イベントが起こるのか。なに、そのRPGのクエスト的展開。

※NPC:ノンプレイヤーキャラクターの略です。

その女性によると受付では何人にも同じことを聞かれたと言っていたとのことで、結局女性4人と私の合計5人でその場所に行くことになりました。

これは私の推測ですが斎場の人は実際には話を聞いていて、ドラマのスタッフさんからエキストラらしい人が来て聞かれたら、ここを教えてとあらかじめ伝えてあったのだと思います。でなければあんなにも的確に実際のロケ場所教えることはできなかったと思いますし、無断で待ち合わせ場所にするとは考えにくいですしね。

さて、冒険はそれだけでは終わりませんでした。途中で、場所がわからなくなり5人であちこちさまよい歩くことになってしまったんです。

しばらく迷ってさまよっていると、近所の人らしき男性が通りかかったので、一緒に居たエキストラの女性の中の一人が○○ってわかりますかと訪ねると、「ああ、私、目の前に住んでるんで案内しますよ」(実話)と言ってくれたではありませんか。なにその偶然、まさに、RPGのNPCの「その場所なら、おらの村のすぐ隣だ」な展開でした。

こうして、無事に本当のロケ現場に着くことができました。

他のエキストラの方がいなければ、私は時間が過ぎてもずっと同じ場所で待ち続けていた可能性もあり、まさにエキストラ仲間様々でした。あの時の青い服の女性の方、本当にありがとうございました。

初めての撮影

本当のロケ場所につくと、すでに何人かの男性が待っており、ドラマのエキストラの方ですかと声をかけるとうなずいて「どこの事務所ですか」と聞いてきます。私が「いいえ、ボランティアエキストラで、こちらの4人も」と女性エキストラの方を示すとああというような顔をされていました。

このやりとりのときは、その男性たちはプロの役者さんなのかなと思っていました。やはり、台詞有りの役柄などはプロの役者さんが演じて私たちボランティアエキストラは後ろの方でその他大勢を演じていればよいんだなとそのときまでは思っていました。が、それは間違いでした。

やがて、スタッフさんの指示でロケをする建物の前に集まるように言われました。そこに向かうとすでに10数人の人が集まっていました。このときはまだ、全員ボランティアエキストラだと思っていたのですが、近づいていった私が、「こんにちわ……」と声をかけると、皆さん一斉に「おはようございます」と言います。私も戸惑いながら「おはようございます」と返しました。

後の話になりますが、夕方ぐらいから来た人も「おはようございます」って言っていたました。

エキストラの常識① 挨拶は何時でも「おはようございます」

その後、ホームページから応募したエキストラの点呼がとられたのですが、ここでボランティアエキストラは私ともう一人の若い男性、そして一緒に斎場から来た4人の女性の合計6人だけで他の10人ぐらいはどこかの事務所から派遣されているらしいとわかりました。

このときはその人達はみんな役者さんなんだと思っていましたが、後で、どうも役者さんというわけではなくエキストラを派遣する事務所があり、そういった事務所から来た人らしく、エキストラにも完全無報酬のボランティアエキストラと報酬をもらって行うプロのエキストラ(以下「プロエキさん」)がいることがわかりました。撮影の合間にCASTY(キャスティ)という会社の名前をよく聞いたので後で調べると、エキストラを派遣する事務所の一つでした。

スタッフの人とも顔見知りでお互いによく知っているようで、お久しぶりですみたいな会話をしていました。

ここで、ADさんから服装の確認が行われ最初の撮影はマスコミのシーンなので普段着ありますかと言われ、私は記者のイメージを新聞記者のような普段からしっかりスーツを着る人だと思い込んでいたため、これがそうなんですがと言うと困ったような顔をされました。

周りを見ると、プロエキさんは非常にラフな格好をしています。たまにスーツの人も居ますが、バランスを考えているような感じです。このとき、私が記者の意味を取り違えていたことに初めて気がつきました。所謂、新聞社の記者のようなきちんとした身なりの人ではなく、ゴシップ週刊誌のフリー記者の服装が求められていることに。ああ、6万9千円のスーツは無駄でした。orz

そして撮影場所に移動すると、ADさんがそれぞれのエキストラの役割を説明します。
おおまかに、事件の被害者の女の子が出てくるのを待っているマスコミのシーンと説明されました。そうです、第2話の北村有起哉さん演じるフリー記者の宍戸理一が電話をかけているシーンで周りにいるマスコミの役だったんです。ADさんの口から「マスゴミって感じに」という言葉が出て、ちょっと笑いが起こりました。

このとき、小道具として手帳を持っているか聞かれ私は持っていませんでしたが、プロエキさんはちゃんと用意していました。小道具については、言われなくても持って行った方が良い様です。

エキストラの常識② 小道具は常に準備

その後、何人かが組になり一組一組役割が与えられていきます、私ももう一人りと組みになり、同じ会社の記者としてお互いに話している風に演技をするように言われました。

ここで、いきなり私も演技をするように要求されたので、え!?聞いてないようと内心とまどっていました。ボランティアエキストラって、大勢の記者の中で端っこの方でただ立ってたり、目立たないように端っこの方で話してるだけじゃないの!?え!?え!?とどっと押し寄せる不安。

マスコミの腕章とカメラを渡され、具体的な演技指導もないので何をすればいいのかわからず、一緒に組むことになった俳優の岡田義徳さん似のプロエキさんに「何話せばいいんですか」と聞いてみると、プロエキさんはいろいろアドバイスしてくれるのですが、そのアドバイスがプロ向けすぎて全くついて行けません。どうやら私のこともどこかの事務所に所属しているプロエキだと思っているらしく、使えねえなというような、やけに突っかかるような言い方をしてきます。

不安は募るばかりでしたが、私も小学生の時、自らシナリオを書いた演劇でクラスの爆笑を誘い(主に一緒に演じた友達の変顔が理由でしたが)、また、大学時代に演劇で女性にフラれる役をやったことがあり、見に来た友人に「お前は悲しい役が似合うな」とまで言わしめた演技力の持ち主。アドリブには弱いけど、あらかじめ台詞を決めた演技には少し自身があったので、やってやると一応演技もどきをしてみようと思いました。

ところが、何回か繰り返した練習ではプロエキさんの話術に全く対応できず黙りこくってしまい見事に撃沈。「こんなはずはねぇ、こんなに距離が遠いはずはねぇ」と漫画ワンピースのミホークに軽くあしらわれたゾロのような心境になりながら、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

とりあえず自分の立場を理解してもらおうと、すみません、自分はボランティアエキストラで全くのド素人でみたいな話をしたら、組になったプロエキさんに「なんで参加したんですか?」と聞かれたので、「石原さとみさんのファンなので」と言ったら、あきれたような顔されました。その方はボランティアエキストラの存在を知らないような感じでしたが、恐らく平日昼間は一般のボランティア参加者はほとんどいなくて、普段接したことがなかったのかなと思いました。

ちなみにこの方はプロエキさんの中でももっともやる気十分で、その後の撮影でも先頭切って演技されていました。ゲストの俳優さんより声が目立ってしまって注意されるところもありましたが、それだけ真剣に演技に向き合っていたように思います。きっと役者を目指している方なのかなと思います。いつか有名な俳優さんになるかもしれませんね。

さて、本番前におのおの配置についてスタンバイ。私が必死に何を言おうかと考えていたとき、爽やかな好青年がお疲れ様でしたと言って目の前を歩いて行きました。よく見ると窪田正孝さんで、どうやら先に撮影を終えたようでした。

実は私の撮影していた場所からちょっと行ったところが第2話で車椅子にのった松倉花(松村沙友理)がミコトと六郎にエスコートされているシーンの撮影場所になっており、少し前に監督さんの「はいカット、OK」の声が聞こえていたのでそのシーンの撮影をしていたんだと思います。

おお、芸能人だみたいなミーハーな気持ちで見るとともに、これはさとみちゃんが居る可能性もあると、居ない可能性もあったのでかなり期待が高まりました。あのときはまさか直ぐ近くでさとみちゃんが撮影していたとは知りませんでしたので。

その後、テストを経て本番が開始、私も精一杯演技をしたのですが、満足のいくものではありませんでした。いっしょに演じていただいたプロエキさんには申し訳なかったですが、放送では私たちは、ほとんど映っておらず、直ぐに電話をしている宍戸のアップに切り替わってしまっていたので演技はまったく関係なく、ほっとするやら残念やら複雑でした。

撮影後、ADさんにこの後の撮影のために別の服(私服)を持っていますかときかれたのですが、私は喪服しかなかったため返事ができませんでした。プロエキさん達は持ってますと言っていてさすがだなと思いました。

エキストラの常識② 一日に別のシーンを撮影する可能性があるので複数のパターンの服を用意する。

さとみちゃんとの邂逅

その後しばらく待ち時間になり、エキストラのみんなは、お葬式の祭壇の飾ってある部屋に集められて椅子に腰掛けて待つことになりました。第一話での高野島渡の葬儀会場です。

私は一番後ろの席に座って手持ち無沙汰に天井や祭壇、窓の外を眺めたりしていました。

その部屋の左の方は白い幕で仕切られており隣では何やら撮影をしている様子。耳を澄まして聞いていると、どうやら遺体の確認のシーンを撮影しているようでした。このシーンはまだ放送されていませんのであまり内容には触れられませんが、ほぼ台詞がないシーンらしく、一言二言しかしゃべらないので誰が演じているのかはわかりません。もしかしてさとみちゃんも居るのかなと、ちょっと横の方を見ると、左後方でなにやら大きなカメラを用意しているのが目にとまりました。

へぇと物珍しげに見ているとトートバッグを持ったミディアムショートでストレートヘアの女性が台本を見ている後ろ姿が目に入りました。

しばらく見ているとその女性の横顔がチラリと見えました。その横顔に綺麗な女優さんだな、なんていう人だろうとボーッと考えていたら、突然くるりとその女性がこちらを向いて目が合いました。(あくまで自分の中での話)私はハッとしてさとみちゃんだと気づき慌てて会釈して前を向きました。

目の端にさとみちゃんが居る。距離にして約2m。一瞬見たさとみちゃんは、顔小さい、可愛い、女神。初めて見る髪型ですし、メイクもナチュラル(アンナチュラルでなく)な感じだからか、20代前半の若い女優さんに見えたのも最初気づかなかった要因でした。

そう、このさとみちゃんです。

板壁の壁の前でコートに両手を突っ込んで微笑む石原さとみ
©アンナチュラル公式ツイッターアカウント

10月23日に多摩センターでのさとみちゃんのロケの目撃情報があり、画像がツイートされて初めてショートボブのさとみちゃんが公になりましたが、私は知ってたよーとどれだけ言いたかったことか。

このころアンナチュラルの公式ツイートでなかなかさとみちゃんの画像が出ませんでしたが、(出てもUDIラボの髪の毛をまとめているヘアスタイル)私はさとみちゃんが髪を切っていることを知っていたので、おそらくできるだけ引っ張ってださないようにしてるんだろうなと推測していました。

さて、さとみちゃんとの邂逅にすっかり舞い上がった私は、見たい、でもあまりじろじろ見たらさとみちゃんも落ち着かないだろうな、などと悶々としながらときどきチラっと見ては、さとみちゃんの様子を観察していました。(ストーカーチックですまん)

実はちょっと前にも部屋を仕切っている白い布の祭壇側の方が一瞬開かれたことがあり、そのときちらっと若い女優さんが見えたのですが、知らない女優さんだなと思ったことがありました。後で考えるとあれもさとみちゃんだったんだなと思います。

さとみちゃんは私の左り斜め後方で白い布で仕切られた部屋の柱のそばにしゃがみ込んで、台本を読んでいました。ぶつぶつと台詞をつぶやく声も聞こえます。

しばらくすると、スタッフさんが椅子を用意したらしく、さとみちゃんは、なんと私の真後ろに座って台本を読み始めました。(距離約4m)

ただ、こうなると首を真後ろに回さなければならずポジションとしては最悪で、なかなか見られなくなってしまい、そこに椅子を置いたスタッフさんを恨みました。

それでも、ときどき周りを気にするふりをしてちらっと後ろを見たりして、さとみちゃんが真剣に台本を読んでいる姿を確認できました。

そうこうするうち、後ろの方で何やら話し声が聞こえ、チャーンスと思った私はその声に反応するように後ろを振り返ったのでした。

すると、さとみちゃんのそばに一人のイケメン俳優が佇んでいて、あれ、また知らない役者さんだなと思ったのですが、良ーく見ると井浦新さんではないですか。

え、リチプアの朝比奈恒介と全然違う。髪型もそうだけど雰囲気が全く違っていて驚きました。公式ツイッターで一度この姿を見ていたはずですが、やはり、実物と写真では印象が違います。

さとみちゃんといい、井浦さんといい髪型やメイクの仕方でここまで印象が変わってしまうのかと思いました。二人ともこのドラマでは今までの印象とはまったく違い、がらりと変えてきましたね。

さとみちゃんと井浦さんはその後もしばらく談笑しており、私は耳をダンボにして聞いていました。

話してしていることはさとみちゃんの「これ本当に大変」とか、井浦さんの「明日もあさっても」などと言う声が断片的に聞き取れる程度でしたが、ときどきさとみちゃんの笑い声が聞こえてきて二人の仲の良さがわかりました。

その後も、さとみちゃんの存在を背中に感じつつ、しばし至福の時間を過ごしたのでした。

しばらくして、さとみちゃんはスタッフさんに呼ばれてどこかにいきました。私はその後ろ姿を見つめながら、次は葬儀のシーンで会えるかなと漠然とした期待を抱いていました。

ロケ弁とさとみちゃんとの2回目の邂逅

その後、雨が降ってきたためカッパが配られて次のシーンを撮るためにスタンバイしているとお弁当の準備ができたので2階に上がるように言われ、エキストラ全員で2階にあがりました。

お弁当は普通の仕出し弁当でゴーヤチャンプルー弁当と何と書いてあるかわからない唐揚げ弁当っぽいものがあったと思います。私は唐揚げ弁当っぽい方を食べました。

食事の後、次のシーンの撮影を待つ間、外で待機することに。

しばらくボーッと立っていたら、「よろしくお願いしまーす」と言う女性の声が聞こえて、振り向いたら喪服に着替えたさとみちゃんが会釈しながら目の前を通っていくではないですか。

せっかくの2回目の邂逅なのに、完全に虚を突かれた私はふがふがと返事をするのが精一杯でした。orz

しかし、喪服のシーンがあることがわかったので、また会えると思い、気を取り直してその後の撮影に臨みました。

雨の中の撮影

次に撮影したシーンは、第1話で葬儀場に向かう高野島渡の両親を待ち伏せていたマスコミが「何か一言」、「一言お願いしまーす」などと詰め寄るというシーンでこれがこの日一番長い撮影でした。エキストラは葬儀社の方以外みんなカッパを着ての撮影です。

ちなみにこのとき、葬儀社の中に一人だけ俳優さんがいて、私はその方を知らなくて失礼ながらてっきりチョイ役の無名俳優さんだと思っていたのですが、後で公式ツイッターの発表で竜星涼さんという方でであること、物語上もあの葬儀社がUDIラボとずっとつながりがあることを知って驚きました。

さて、撮影の話に戻りますが、私はカメラを持って遺族を撮影しようとするマスコミ役で、他のエキストラの方ともみくちゃになりながら以下の様なシーンの撮影に臨みました

①雨の中、遺族に詰め寄るマスコミを上から。

②同じシチュエーションで遺族にフリー記者の宍戸が詰め寄るシーンを上から

③マスコミにもみくちゃにされながら歩く遺族を正面から

④遺族の視点でマスコミ達を撮影(カメラに向かって詰め寄る感じ)

⑤葬儀場に入ろうとする遺族を追いかけようとするマスコミ達と阻止しようとする葬儀社スタッフ(第1話で遺族に頭を下げるさとみちゃんのバックに見えるマスコミ)

⑥スタッフに阻止されて、渋々帰って行くマスコミ

など2時間ぐらいで6~7パターンぐらい撮ったでしょうか?それぞれにリハーサル、テスト、本番があったのでかなり時間がかかりました。放送では正直他人には絶対見つけられないだろうという程度でしたが①のシーンで映っているのを確認しました。(^_^;

また、放送でさとみちゃんに窓越しで見つめられながらの撮影だったんだということがわかり、ちょっと嬉しくなりました。

雨の中、寒いし脚は疲れるしで大変な撮影でしたが、さとみちゃんに会えたこと、次の撮影でまたさとみちゃんに会えるかもという幸福感でスーツが無駄になったことも、冷たい雨の中何時間も立たされていることも全然苦にならずむしろ楽しいとすら思っていました。

ところが私のこの楽しみは無残にも打ち砕かれたのでした。

このシーンの撮影が終わると、2階に集められたので、これから着替えてお葬式のシーンを撮るのかなと思っていたのですが、ADさんに記者役の人は今日はここまでです、って言われて、えっ!ってなりました。

それって、自分も入ってる?

スタッフさんに「礼服での撮影はしないんですか」と聞くと申し訳なさそうに頷かれたので、もしかすると雨のために記者のシーンが長引いたので、葬式のシーンは別の日に撮影することになったのかなと思いました。実際に別に日にお葬式のシーンのエキストラ募集があったので多分そうだったんだと思います。

その後、エキストラ参加の記念品の「アンナチュラル台本風のノート」を受け取り帰ることになりました。

エキストラ記念品「アンナチュラル台本風ノート」
エキストラ記念品「アンナチュラル台本風ノート」

帰る途中、さとみちゃんが撮影しているのが見えて、これは見学していってもいいのかなと思ったのですが、忙しそうにしているスタッフさんに聞くのも悪いなと思い、また、撮影の邪魔になってしまうかもしれないと思ったので、後ろ髪を引かれながら帰路につきました。

帰る途中、やっぱり、ずうずうしく見学させてもらった方がよかったかもと後悔もしましたが、さとみちゃんを間近で見られただけでもよしとしようと思い直して電車にのりました。

以上が私のボランティアエキストラ初体験記です。

ボランティアエキストラ心得

最後にボランティアエキストラの心得を書いておきます。
①集合場所はダミーの可能性あり、周辺の村人に話を聞くとイベントが発生して本当の目的地がわかる。
②平日は参加者が少なく狙い目、しかしその分、分不相応な役割を求められることがあるので気をつけろ!
③挨拶は何時でも「おはようございます」
④ボランティアといえども、役者の一人、小道具は言われなくても持って行きましょう。
⑤役割のメモや自分で考えた台詞をメモするために、記者役じゃなくても手帳などのメモできるものと筆記具を持って行こう。
⑥服装はよく聞こう。週刊誌記者は完全に普段着、むしろ汚い格好の方がよいかも(偏見)
⑦一日に別のシーンを撮影する可能性があるので可能なら複数のパターンの服を用意する。

以上、参考になれば幸いです。

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