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リッチマン、プアウーマン in ニューヨーク 感想4

4回目となりました「リッチマン、プアウーマン in ニューヨーク」の感想ですが、執筆にあまりに長い時間が掛かってしまい(放送日から既に20日)、間に他の記事が入ったりして、ちょっと読みづらくなってしまったので、「リッチマン、プアウーマン」というカテゴリを作りました。

「リッチマン、プアウーマン in ニューヨーク」の感想だけ読みたいという方は、ご利用ください。m(_ _)m

さて、徹の家を飛び出した真琴は、朝比奈の妹の燿子を頼って、勤め先のレストランに向かいます。

事情を聞いた燿子は、今は実家にいるのでとどうしようか思案する様子。そこに、「じゃあ、うち来ればいいよ。」と、結婚式の打ち合わせ?に訪れていたリサが声を掛けてきます。

安岡さんがいるからと断ろうとする真琴に、「ミッチーは会社で寝れるから」と、何か訳ありで、真琴が来てくれた方が助かるし、燿子にも来て欲しいという。

徹と真琴と同じくケンカしたのか、マリッジブルーかと思いきや、結婚式の飾り付け等の準備を手伝わされる真琴と燿子(^_^;

準備は二人に任せて、「あ、やっぱティアラの方がかわいいかも」と、うきうき気分で自分はウェディングドレスやティアラを選ぶなど楽しそう。

それを見た燿子が「何か、こういう子いるようねぇ」と言うと、真琴も「女子というカテゴリーで一番幸せになるタイプですよね」と、悩みのなさそうなリサがうらやましい様子。

何となく、女子会が始まって、会社の事情で外国に行きっぱなしになってしまうかもしれないという真琴に、「どうしようと思ってんの」と聞く燿子。

真琴は、会社をやめようかと思ったが、今の仕事が嫌いじゃ無い、人の役にも立っている実感もあるし、何よりも仕事があること自体がありがたい。やめたら、また就職活動だしと嘆息する。

そんな真琴に、リサは、「結婚しちゃえばいいじゃん」と、ウェディングベールをかぶせて言います。

鏡でウェディングベールを着けた自分の姿をうれしそうに確認する真琴ですが、自分に自信が持てるようになりたいと思って就職したこと、ニューヨークで徹が、一人前に見えるって言ってくれて、何かもっともっとそんな風に思って欲しいと思っている自分がいることを二人に打ち明けます。

そんな真琴に、リサは、「離れちゃダメ、遠距離なんて期間限定だからがんばれるんだよ」と助言しますが、燿子は、「それは人それぞれだよ」と言う。

それを聞いて、「燿子さん見たいな人だったら、日向さんと平和に暮らせるだろうに」と、椅子に寄りかかり、うんざりした様子で言う真琴。

「どういこと」と聞く燿子に、真琴は、「人と暮らすのがダメみたいで、離れてる方がよかったって言われちゃいました。」と嘆くように言い、リサと燿子は声を合わせて、何それ、ひどいと同情します。

「地球のこっち側と、あっち側の関係の方が良かったなんて、だったらアメリカいきますよ」と、いらだった口調で言う真琴に、「行くとしても、ちゃんと話さないと」と徹に伝えることを促す燿子。リサも、パーティーでの席を隣にしておいてあげると励まします。

一方、夜のネクストイノベーションで、一人仕事に没頭する徹。その耳に、真琴の勤めるS-tel製薬が、アメリカのラングレンラボに買収されるというニュースが聞こえてくる。

真琴が会社の事を話そうとしていたことを思い出し、こういう事だったのかと、話を聞こうともしなかった自分をちょっと反省した徹は、携帯で真琴に連絡を取ろうとしますが、真琴は出ず、GPSも切られていて所在もわからない。

冒頭のニューヨークのシーンでは、真琴が使用していましたが、恋人の居場所を突き止めるのにGPSの位置情報を使うというのは、既に実際にアプリがあるそうで、怖い時代になったものです。下手にGPSを切っていたりしたら、なんで切ってるのって言われそうですしね。(^_^;

さて、仕事から戻り、自宅に帰ってきた徹は、誰もいない、静かな部屋を見渡します。洗面台の歯ブラシやコップ、タオル掛けの熊柄のタオルも撤去されており、真琴が寝ていた、部屋の隅のパーティションで区切られた一角も綺麗に片付けられ、何も残っていません。

ゆっくりと部屋を見渡す徹。システムキッチンに近づくと、調理台の上に置いてあるメモが目に止まります。

小さな黄色い紙に書かれたそのメモには、「実家に顔を出してきます。安岡さんの結婚式には出ます。」の文字が。

それを読んだ徹は、「また、紙か、アナログな奴だな」と言って、ソファーに倒れ込むように座り、「はあ、これが僕の部屋だ。」とつぶやきます。天井を見つめるその表情は、一人になれた安堵の表情では無く、言いようのない寂しさをたたえた目に、うっすらと涙がにじみます。

数日後の朝、また、ソファーから転げ落ちて床で寝ている徹。最初から、床で寝ればいいんじゃ、と思いましたが、徹らしいこだわりが何かあるのでしょうか。(^_^;

目を覚まし、寝ぼけまなこでソファーの下に目をやると、真琴のメモが落ちているのを見つけ、手に取ります。

その時、携帯の着信音がなり、出ると、「おはようございます。遂に結婚式の日です。」と言う安岡の声が。スピーチを頼んだのを忘れていませんよねと言う安岡に、まだ何を言うか決めていないと言う徹。安岡は、「感動的なやつ、お願いしますね。」と言って電話を切ります。

静かになり、ソファーにもたれて真琴のメモをじっと見つめる徹。「あなた何にも変わってない」と言う真琴の顔がフラッシュバックします。

すると、また、携帯が鳴り、「何だ、ちゃんと考えてる」と、煩わしそうに出る徹に、「違うんです。JIテックが・・・」と言う安岡。徹は慌ててソファーに座り直し、タブレットでニュースを検索すると、「JIテックが経営破綻」の文字が飛び込んでくる。

「結婚式なんて、やってる場合じゃないかも」と言う安岡に、「こっちはいいから、お前は、予定通り式を挙げて、ちゃんとみんなに祝ってもらえ」と言う徹。

出かける支度をするため洗面所で顔を洗い、そのままタオル掛けのタオルに手を伸ばすと、その手が空を切り、思わず「ああー!、何で無いんだ?」と憤る徹。

あれだけ、こだわっていた徹の習慣が、たった、数日、真琴と一緒にいただけで、変わってしまって、タオル掛けにタオルがないと、逆にイライラするようになったのがわかって、真琴の影響力って大きいなと、何かニヤニヤしながら見てしまうシーンです。

場面が変わり、安岡とリサの結婚式場。社員や、親戚、友人達が集い、楽しそうな雰囲気の中、真琴は燿子に、今日ボストンに出発することを告げていました。

徹にまだ話せてないという真琴に、「今日来たら話しなよ、自信持って、今日すごい綺麗」と励ます燿子。そう言われて、真琴は、徹の選んでくれた洋服に身を包む自分を見下ろして、少し悲しそうに微笑みます。

席に着き、料理には手を着けずに、ワインをグイグイ飲む真琴,向かいの席で、小川たちがちょっと心配そうに顔を見合わせます。

そこに、「それでは、司会、新郎を務めさせていただきます、安岡倫哉でございます。」と言う安岡の声が響きます。

司会を新郎が努めるなんて、前代未聞ですけど、安岡なら有りかもと思わせてしまうところが、安岡の安岡たる所以ですね。

そして、主賓挨拶と言うことで、仕事上の非常事態で来られない日向社長に、メッセージを撮って送ってもらったという動画を再生します。

二人におめでとうと言う、画面に映る徹の姿を見て、寂しそうに視線をはずす真琴。

その頃、厨房では、燿子が乃木に私の事が好きなら好きって言えばいいのにとからかって遊んでいました。(^_^;

この、乃木さんのキャラ崩壊というか、すっかりツンデレ化していて、面白かったです。

さて、式場では、徹のメッセージ動画の上映が続いていました。

徹がネクストイノベーションを追われたとき、安岡がついてこなかったことを非難し、「あのとき僕は本当に寂しかったんだぞ」と言うと、電話越しに「すみません」と謝る安岡の声、徹は続けて、「だから、あのとき君が来てくれたときは、うれしかった、彼がいると、僕は安心する、場が和む。こういう男は、探してもそういるもんじゃない」そう言う徹の言葉に、真琴は、「えっ」と言う顔をします。

真琴のこの時の表情は、結婚式でのスピーチで、相手に配慮しての事とはいえ、たった一人、徹について行った自分より、安岡の方が、徹を安心させたり和ませたりしたのかという,失望感とショック、私の存在は何だったんだろうという悲しみの心情が垣間見られました。

メッセージ動画が終わり、拍手が起こるなか、やるせなさに、さらにワインをあおる真琴。

その頃、徹はJIテックの会議室で、社員達と対峙していました。「パーソナルファイルは、JIテックの再建に利用してください。」と切り出す徹。利用するからには目先の金に踊らされないでください、P-BOXを郵便局や銀行のATMのように置いても、皆が使い続けてくれなければ意味が無い、人々は今、スマートフォン等の携帯端末ですべてのことをこなしたいと思っている。だから、パーソナルファイルは、スマホやタブレット、個人が使用する端末すべてに対応させるという。

JIテックの社員達は、それを聞いて、すべての端末に対応させるなど、JIテックを再建するどころか首を絞めることになると難色を示します。

徹は、そんな社員達の言葉に、フッと笑うと、「パーソナルファイルをオープンソース化すればいいんです」とさらりと言います。

パーソナルファイルのプログラムのソースコードを、あらゆる企業に全て無償で公開する、機種対応は、それぞれの会社に任せればいい、みんなでやれば,あっという間にセキュリティ問題も解決するという徹の話に、JIテックの社員達は、うちが開発した機能を競合他社がそう簡単に受け入れるはずが無いと悲観的に言う。

それを聞いた徹は、語気を強め、「自信を持ってください。われわれが完成させたのは、最高に洗練されたシステムですよ」と言うと、パーソナルファイルを、全デバイスに対応させることの意義を切々と説いていく。「パーソナルファイルのないデバイスは、今後、商品として成立しない。我々が作っているのはそう言う機能なんです。」

それでも、前例が無いと言って、受け入れられない様子のJIテックの社員達に、徹は、「おかしいなあ、JIテックは前例のないことをやり続けて、世界のトップ企業になったんじゃ無いんですか。日本の技術革新をリードしてきたJIテックだからこそできることがあるんです。JIテックが変われば、この国が変わるんです。」と熱弁します。

ずっと厳しい顔で聞いていたJIテックの社長がフッと笑みを浮かべると、口を開き、「日向社長が言うことを聞いていると、何でもできそうな気になるから不思議だ。」と言って、各家電メーカーに打診することを約束します。

パーソナルファイルのオープンソース化で、JIテックのエンジニアと話し合う徹、その目は、社長というより、一人の技術者としての情熱に溢れていました。その様子を見ていた山上も、「これは俺もやらなきゃ駄目かな」と何か動こうしている事をにおわせます。

今の日本企業に足りないリーダー、それが、日向徹のような、新しいことに挑戦する勇気と情熱、そして説得力を持ったリーダーなのかもしれません。

再び場面は結婚式場に戻り、山上が「遅くなりました」と席につく、「パーソナルファイルは?」と聞く細木達に、「P-BOXは却下だ、しかも驚くな、パーソナルファイルはもっとすごいものになる」とうれしそうに話します。

「また、何か始めるんですか、日向社長」と興味深そうに聞く小川に、山上は、「まったく。あいつの進化のスピードにはついて行けないよ」と言って笑います。

そして、安岡の「皆様、日向社長到着されました。」の声で登場する徹。そこって、新郎新婦が登場する扉では、拍手が起こってるし(^_^;

徹が来て、うれしそうなどころか、ちょっといらっとした表情を見せる真琴。すでに、かなり酔っている様子。(^_^;

自分の席が真琴の隣と知って、静かに、「ここか」と困ったようにつぶやく徹に、真琴は、「何、私の隣じゃ不満ですか!」と、徹の椅子をバンバンたたいて、激しい口調で食ってかかります。その様子に、ちょっと引く徹がおかしかったです。

徹は、「お前のその酒癖の悪さは、どうにかならんのか?」と言って、あきれた様子で席につきますが、その脇で、ワインを一口で飲み干す真琴の様子を、驚いたように見つめます。その視線がたどった先のテーブルの上には空のワイングラスが沢山置かれています。

そんな二人の空気を察したのか、細木がおかま声で、「ああ-、そろそろ、私たちの出番じゃない?」と言い、小川達を連れてステージの方へ向かいます。

余興として、ネクストイノベーションの社員達が、AKBの衣装に扮して、ヘビーローテーションを歌い踊る中、テーブルに二人だけ残った徹と真琴。

徹は、真琴に、「買収の話、迷ってるんだったら、相談すればいいじゃないか」と話しかけます。「社外秘だもん、言えないですよ、察してよそっちが」と、不機嫌に答える真琴に、「こっちが、察しなくちゃいけないのか?」と問い返す徹。

「だって、一緒にいたら,何か感じるでしょう、いつもと違うな、何かあったのかなって」と、苦笑しながら言う真琴に、「感じなかった」とあっさりと認める徹。真琴は、「はぁ、やっぱり」と嘆息し、また、苦笑します。

ステージ上で、みんなと一緒に歌い、はしゃぐ、安岡とリサを見ながら、「幸せそうだなあ」と、心底からという感じで言う徹。真琴も穏やかな表情になり、「うん」と同意します。

唐突に、「お前、僕らが、ああいう風になれると思うか?」と聞く徹に、真琴は、「私と日向さんが?」と言って、徹の顔をしばらくじーっと見つめて、何かを想像したらしく、「ない、ない」と言いながら、激しく笑い出します。

「お前の頭の中で、僕はどうなってるんだと」言う徹ですが、きっと、真琴は、徹がAKBのコスチュームに身を包んで、踊る姿を想像したんでしょうね。ちょっと見てみたい気もしますが、今後、続編が作られるとしたら描かれるであろう、二人の結婚式では、是非披露して欲しいですね。(^_^;

笑い過ぎてむせる真琴の背中を、やさしく、さすってあげながら、「想像できるだけ、いいなと」つぶやく徹。

真顔で、「今日は、会えて良かった。」と言う徹に、「私もあのままじゃ、ちょっとボストンも行きづらかったですしね。」と、笑顔で言う真琴。初めて聞くその事実にも動揺を表に見せず、徹は、さらに、「悪かった」と謝ります。

そんな徹に、真琴も、「いえ、私もひどいこと言っちゃって」と謝ろうとしますが、徹は、「いや、事実だ、僕は人と暮らすことになれていない。」と自嘲して言います。

いつもと違う様子の徹に戸惑いながら、真琴も、「ハハッ、私も、そばにいるとちょっとうるさいですよね」と言いますが、すかさず「うん、たいてい、一言多いな」と返す徹。「えぇ、ちょっと」と笑う真琴。

徹、「どうも、僕らはお互いに痛いところを突きすぎる」
真琴「お互いの弱点よく分かってるんですよ。最悪の状況サバイバルしてきたから」
徹、「うん、お前とは一緒に闘ってる感じだったな。」
真琴「ハハッ、バディって感じ?それか戦友?」
徹 「うん、いいコンビだった」

会場の向こう側から、ケーキ、ケーキ、チュウもしてと、はやし立てるみんなの声が聞こえてくる。ステージ上には、「ミッチー、あーん」、「あーん」、「おいしい」、「うん」とバカップル振りを遺憾なく発揮する、安岡とリサの楽しそうな姿が見えている。

その二人を見ていた徹が、ため息をつくように「ああは、なれないが」と言うと、うらやましそうに見ていた真琴も、「ですね」と寂しそう微笑みます。

そこに、安岡がきて、「日向社長、写真撮りましょう」と、みんなを徹と真琴のところに連れてくる。徹と真琴の後ろに集まって談笑する騒々しい社員達。

そんな、喧噪のなか、何かを決意した表情で、「今かな」と真琴に問いかける徹。「はい」と、せいいっぱいの笑顔を作りながら答える真琴。

安岡の「はい、チーズ」のかけ声で、一斉にフラッシュがたかれる。それを合図に時間が止まったかのように周りの喧噪がかき消され、シャッターの音だけが響く中、徹が決然とした表情で静かに言います。

「わかれよう」

予感はしていても、その言葉を聞きたくなかった真琴は、懸命に涙が溢れるのをこらえながら、笑顔でいようとします。

徹「今ならまだ、さほど、痛手は残らない」
真琴「ですね、考えてみたら、デートなんてしたこと無いですし。二人の思い出なんてないですもんね。」

あれ、ニューヨークデートは?

徹「そもそも、そう言うのとは違ったんだ、僕らは。」
真琴「別れるとかっていう、実感も無いですもんね。」
徹「新しい生活を始めるのなら自由な方がいいだろ?」
真琴「GPSで追われたら、ボーイフレンドとも会いづらいですしね。」
徹「じゃあ、電話もなしだな、邪魔しちゃ行けない。」
真琴「メールも、いや、しないですよね、用事ないですもん。」

しばしの沈黙の後、目に涙をためて、やっとの思いで言葉を振り絞り、「終わりですか?」と問いかける真琴。

頷きながら、沸き上がる感情を押しとどめる様に前を見据えて、「終わりだな」と答える徹。

自分が選んだ服を着ている真琴を見て、「似合ってる」と言う徹。真琴は、何となくよそよそしい感じに「ありがとう」と返します。

そして最後に、笑みを浮かべ、「これで一人前の女だな」と言う徹。一番言われたかった言葉なのに、真琴の表情は悲しみに満ちあふれ、今にも泣き出しそうに歪み、また、笑みを浮かべてを繰り替えすのでした。

アメリカ行きの飛行機の中、泥酔し、怒りの感情が一気にあふれ出した真琴は、徹の言った言葉に噛みつきます、「違ったって、何よ、そもそも違ったって、一緒に闘ってる?何それ、結局、一人がいいんでしょ?、自己完結男、一生一人で生きてけ、バカ!」と容赦なし、結構ひどいことを言っています。(^_^;

でも、今度は、悲しみが溢れてきて、「そばにいろって、言ったじゃない」と号泣します。

リッチマン、プアウーマン in ニューヨーク 感想5に続く

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